江別市の耳鼻咽喉科 - くろだ耳鼻咽喉科クリニック

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滲出性中耳炎について
まんまる新聞(診療室から)

滲出性中耳炎についてKuroda Otolaryngology Clinic.

はじめに

中耳炎と聞いてまず思い浮かぶ症状は、耳の痛み、発熱、耳だれなどですが、これは急性(化膿性)中耳炎の症状です。滲出性中耳炎の症状は、耳の詰まり感、水が入っている感じ、飛行機に乗ったときや峠に行ったときなど気圧が変化したときに感じるふさがり感などです。大人であれば自分で症状を訴えることができますが、子供では何も訴えないことが多いため周囲が気づいてあげることが必要です。病気のサインとしては急性中耳炎であれば、痛がって泣いたり、不機嫌になったり、耳を押さえたりすることで気づきやすいのですが、滲出性中耳炎の場合は耳を触ったり、あたまを振ったり程度で周りからは気づきにくいことも多いです。しかしあまり症状がないからと放置しておくと、鼓膜が大きく凹んで奥の方に張り付いて戻らなくなる難治性の癒着性中耳炎に進行することもありますので適切な治療を続けていくことが必要です。

原因

1.急性中耳炎が治った後に
2.アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などによる慢性的な鼻水、鼻詰まり
3.アデノイド肥大、耳管扁桃肥大など耳管の周りをふさぐもの
4.その他の耳管機能不全

などが考えられます。
中耳は耳管という通路で鼻の奥に通じており、換気ができるようになっていますが、鼻炎、副鼻腔炎で耳管周辺に炎症を起こしたり、アデノイドや腫瘍などで耳管が圧迫されたり、ふさがれると換気ができなくなります。すると中耳が陰圧になり、鼓膜が凹んだり、浸出液がたまって聞こえが悪くなります(滲出性中耳炎になります)。また鼻をすすることは、耳管を通じて中耳が陰圧になることで滲出性中耳炎をおこしやすくなりますので、鼻をかむ習慣をつけることも必要です。

治療

1.原因となる病気の治療
2.
3.耳管通気
4.鼓膜切開,鼓膜チューブ留置

先に挙げた原因になる病気があるときにはその治療も並行して行います。また中耳炎の治療薬を使用することが多いですが、決定的な薬は今のところなく、ある程度長期間使用しなければならないことも珍しくありません。耳管通気は鼻から金属の細い管を耳管開口部まで挿入して空気を直接中耳まで送り込み、凹んだ鼓膜をふくらませる治療法です。苦痛を伴うことも多く、治療効果も必ずしも上がるとは限らないため、当院では重症例を除き小児にはあまり施行しておりません。鼓膜切開は鼓膜に小さな穴を開けて貯留した液を吸い取る治療法です。即効性があり治療後すぐに聞こえは改善します。切開した穴は通常1週間前後で自然に閉鎖しますが、たまにずっと閉鎖しないまま残ることがあり、中耳炎が治った後に閉鎖手術を行うこともあります。鼓膜が閉鎖した後も再発がなければ良いのですが、再度滲出液が貯留することも多々あります。その場合切開を繰り返し行うことも可能ですが、切開をした穴に小さいチューブを入れて穴をあえて開けたままにしておく方法もあります。どの治療法を行うかは経過を見て判断していくことになります。

  • 滲出性中耳炎
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よくある質問Kuroda Otolaryngology Clinic.

質問 水泳は可能ですか?
回答 水泳は必ずしも禁止ではありません。鼻の調子が悪いときや,鼓膜切開後はさけた方が無難です。
質問 切開した方が良いのでしょうか?
回答 切開すればすぐ治るというわけではありません。悪くなった聞こえを改善させる手段の一つです。中耳炎の原因が残っているときは切開した穴がふさがった後に再貯留することがあります。ただかなり粘稠な貯留液の場合は切開しないと抜けない場合もあります。
質問 ずっと薬を飲んでいて大丈夫でしょうか?
回答 慢性化することも多く,長く薬を飲むことに抵抗を感じるかもしれません。経験的には長期的に使用して重篤な副作用が出たことはありませんが,何か異常を感じたらそのときに相談してください。通常の薬アレルギーは飲み始めてまもなく出てくることが多いと思います。
質問 治るまでどのくらいかかるのでしょうか?
回答 急性中耳炎後の貯留液の多くは1-2週程度で消失しますが、難治性のときは1年以上持続することもあります。かぜ、鼻炎、副鼻腔炎などは長引く要因になります。しかし長引いていても成長とともに小学生までには治っていくことが多いです。
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