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江別市の耳鼻咽喉科-くろだ耳鼻咽喉科クリニック

まんまる新聞

【2017年10月20日号】かぜの予防

 10月に入ると気温も下がり、空気の乾燥する季節になってきました。例年かぜが流行しますが、それぞれに予防を心がけている方もおられると思います。かぜはウイルスの感染によるものですが、まず入り口としては鼻やのどの粘膜にウイルスが取り付くところから始まります。粘膜には元々ウイルスを洗い流す働きがありますが、乾燥するとうまく作用しなくなってしまいます。粘膜を潤すためには、部屋を加湿する、マスクを使用する、水分摂取、うがいなどが有用と考えられます。加湿はのどを潤すと同時にウイルスが舞い上がりにくくなる効果もあり50%以上を保つ事が推奨されています。マスクの予防効果については賛否が両論あり、ウイルスの吸入を阻止するためには目の細かい医療用のマスクを装着する必要がありますが、のどの湿潤目的には一般のもので充分と思われます。

 うがい、手洗いの効果についても意見は分かれますが、水道水でのうがいに効果を認めた研究報告があります。うがい薬を使用されている方も多いと思いますが、おもしろい事にこの研究ではヨードうがい薬(赤茶色のやつです)を使用した方が水道水よりも予防効果が低いと報告されている事です。理由は明らかではありませんが殺菌効果が強いため、本来口内にある正常細菌叢まで除菌されてしまう事も考えられています。お年寄りでお茶でうがいをされている話を聞く事がありますが、水でのうがいよりやや効果が高いとの結果も出ているようです。民間療法かと思っておりましたが実際効果的のようです。

 かぜをひいて、ルゴールの塗布を希望して来院される方もおられますが、最近はあまり行われなくなっております。ルゴールも赤いうがい薬と同様にヨードが入っており殺菌作用がありますが、炎症を起こした粘膜には刺激があり時に悪化させることが理由と思われます。