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江別市の耳鼻咽喉科-くろだ耳鼻咽喉科クリニック

まんまる新聞

【2025年2月号】いびき

 いびきは本人は無自覚であることが多く、家族から、または旅行先で同行者から指摘されて初めて気付くことがあります。本人が苦痛というより周囲を気にしての受診が多い印象です。

 原因は子どもの場合はアデノイド(鼻裏の扁桃)、扁桃の肥大が主な原因となり、多くは成長とともに自然と縮小し軽快します。アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などによる慢性的な鼻つまりが原因の場合は治療することで改善します。軽度であれば経過を見て良いですが、睡眠中に息が止まる無呼吸を伴う場合は手術を考慮することになります。

大人の場合はアデノイド、扁桃肥大は少なく原因は多岐に渡ります。子どもと同様に鼻炎、副鼻腔炎からの鼻つまりは投薬で改善が期待できます。肥満は大きな要因となりますが、のどの粘膜下に脂肪が沈着し、狭くなることが原因と考えられます。首が短い、下顎が小さい体型の方は仰向けで寝たときにのどが狭くなりやすく原因となります。日本人では欧米人よりもこちらが原因となることが多いと言われています。飲酒や一部の睡眠薬などは筋肉を緩める作用があり、舌がのどに下がることが原因となります。

いびきに対して健康保険を使用してできる治療は多くありません。原因に応じた対症療法が中心となります。舌がのどを塞ぐのを回避するためには横を向いて寝ることですが、抱き枕などの補助を使用、枕の高さの調整など体位により改善することがあります。短期間で体重が増加した方は減量が効果的ですが、なかなか実行は困難のようです。以前はレーザーを使用して喉の粘膜を切除する手術が行われていたことがありますが、直後は改善がみられるものの、数年すると瘢痕から拘縮がおこり更にのどが狭くなることがあり、近年は推奨されていません。

睡眠中に息が止まる場合には睡眠時無呼吸症候群の検査が望ましいですが、こちらは健康保険適用です。思い当たる方はご相談ください。