友達追加
WEB予約
オンライン診療

江別市の耳鼻咽喉科-くろだ耳鼻咽喉科クリニック

まんまる新聞

【2022年5月号】 耳の痛み

 子供では耳の痛みの代表的な疾患として急性中耳炎があります。かぜの後にウイルス、細菌が鼻から耳に入ることで炎症を起こします。

 大人では中耳炎の発症頻度は低下し、外耳道炎が多くなります。耳かきが原因となることが多いですが、本人は耳かきに無自覚であることが多くあります。習慣的に行われている場合、かなり詳しく聞き出さなければ分からないことがあります。耳かきはへら型のもの以外にも綿棒、爪楊枝、指、タオル、ティッシュなどを使われている場合にも原因となります。

 頻度は大きく下がりますが炎症性以外にも痛みの原因で多いのは肩、首の筋肉のこりです。耳の中が痛む他、耳の後ろの付け根、後頭部が痛む場合もあります。パソコン、スマホの普及に伴い、若い方にも見られるようになりました。筋肉のストレッチ、体操など筋肉の緊張をとることが必要です。

 希に神経痛が原因となる場合があります。耳に帯状疱疹ができる前兆に2-3日前から痛みが出現することがあり、触れるとびりびり電気が走る感じがします。発疹が出現した場合は早期の薬の治療が必要となります。帯状疱疹は皮膚科の病気ですが、同時に難聴、めまい、顔面神経麻痺などがある場合は遅れると後遺症を残しますので耳鼻科での早期治療が必要です。

 帯状疱疹以外にも耳の中の神経はのどや内臓の神経とも繋がっているため、のど、首、甲状腺、内臓の痛みが関連して痛む場合もあります。

 耳の前になると顎関節かあるため口の開閉、かんだときに顎関節症の痛みが出現する事があります。こちらは口腔外科で顎関節を視てもらうことになりますが、外耳道炎の場合でも顎を動かしたときに外耳道が引っ張られることで痛みが出ることがありますので注意が必要です。